クリームソーダシティ完全版。震える一冊

連載中途で打ち切りになったクリームソーダシティが完全版として単行本化。
なんつうかビンビンくる一冊、トランスなパーソナルが全編ぶっぱなされてるところは自己の倫理観を張り紙にして自宅外壁にぶちまけるアウトサイダー哲学者と同じぐらいの威力で心に迫ってくる。

10代の時に出会ってたらあれだ、映画のIZOや根本画聖の未来精子ブラジルのように自意識を粉々に崩され、世界の見え方を根底から覆されそうな一冊。良著オブ良著

タイタンの妖女 ハヤカワ書房

その昔、カート・ヴォガネットのスローターハウスを読んだ記憶があるのやけど、まったく覚えてない。なんやよーわからん話の印象を受けていた様な気がする。
で、SF100撰みたいなサイトがあり、そこに記載されていたものを片っ端から手をつけることに。感想綴って行けばなんかわしの傾向なぞあぶりだし出来るかなと思い、まず一冊目がこの「タイタンの妖女」やった。率直な感想としては、何でもっと早く読んでなかったんや!!

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

その昔、カート・ヴォガネットのスローターハウスを読んだ記憶があるのやけど、まったく覚えてない。なんやよーわからん話の印象を受けていた様な気がする。
で、SF100撰みたいなサイトがあり、そこに記載されていたものを片っ端から手をつけることに。感想綴って行けばなんかわしの傾向なぞあぶりだし出来るかなと思い、まず一冊目がこの「タイタンの妖女」やった。率直な感想としては、何でもっと早く読んでなかったんや!!
飄々とした語り口、 アクがつよいが憎めないキャラクター達、なんとなく説教臭いところ、まるごと心の琴線をかきみだしてくれる!!
大オチになるかと思えた妖女はとるに足らぬ感じでサラッと流されるかと思えば、淡々と綴る仔細な心の動きの積み重ねから振りむきざまのカウンターパンチを入れる手紙とか、まったくもって救いのない現実をつきつけつつも、それでも慈しむんだよ!なラストやら、非常によろしい本。
たぶんガキンちょのときや、じじいなってからの再読とかでも印象変わりそうな物語。

出会えてよかったっす!